Autumn leaves

前回の投稿から何と一年以上。。。

自分でもびつくりです。

 

街中が紅葉している今日この頃、スリーバーズは暫しホームページの制作と事務作業に専念しております。

制作や修理作業に集中していると中々デスクトップの前にへばりつく事ができないので、

チャンスがあれば一気にやってしまうスタイルです。

文章だけでは何なのでちょっと前に作ったブックシェルフの画像を掲載します。

 

 

と思ったら画像全体を表示できない。何なの。。。

 

高さが180cmを超えるナラ無垢材のブックシェルフです。

ロシア産ナラ材が枯渇して暫く経ちますが、相変わらず品数は少なく満足行くほど材料を選別する事も難しくなってきました。

北米産のホワイトオーク材も並行して使ってはいますが、

ロシア産のオークと比べると質においてどうしても見劣りしてしまうところが残念です。

今回はロシア産の良い材料がたまたま入手できましたので贅沢に使用ました。

 

木の反りが制作時から生じたので、製材しては様子を見てを繰り返したり、板接ぎ時に相殺するよう接合したりと

材料と格闘しながらの作業となりました。

 

ナラは大好きな材料の一つですので、今後の事を考えると非常に残念な気持ちにならざるを得ない状況ではありますが、

自然からの贈り物を使わせていただいている立場ですので、これ以上の贅沢は言えません。

これからは使いたい時のタイミングで良い材料があれば、材種に拘らず都度選択していくといった

制作スタイルへの変換を考えていかなければならないと思っています。

 

さてさて、今年も残すはあと僅かですが、一年通して様々な変化に対応するのに手一杯だったなあ、と言う印象です。

去年子供が生まれてからというものの、やはり取り巻く環境やら生活スタイルやら何やら色々変わってきますね。

仕事に対するスタンスも例外でなく。

 

枯れ葉とこども

 

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Three Birds 山田俊太 / Shunta Yamada
〒187-0032 東京都小平市小川町1−2406倉庫B
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TEL : 042−345−0169
FAX : 042−403−9532
E-mail : info@three-birds.net
URL : http://three-birds.net (リペア、リメイクサイト)
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Three Birdsの家具制作


New products : Three Birds original furniture

スリーバーズの新作です。

デザイン、クオリティー、加重耐久性が揃ったオーディオシェルフ(ラック)を
自分自身で欲しい、と思ったのがこの家具を作るに至ったそもそもの動機です。

特にアナログレコードファンの方なら分かると思いますが、
枚数が増えると、とにかく重いのが収納する時の悩みの種になります。

1000〜枚以上の数がある場合は壁面に設置型収納を作りつける他仕方ありませんが、
2〜3百枚位の数の場合であればオーディオと共に収納できればスッキリするなと。


加重耐久性を持たせつつ、シンプルで使い勝手の良いものを、
と言う事でフレームはアイアンで制作。

W 1650 × D 370 × H 650

フレームで耐久性を持たせる為にはもっと太い鋼材を選択するのですが、
アイアンが主張し過ぎるとゴツく、重い印象になってしまいますので
アイアン部は極力細いものを選択、加重は27mm厚の木材で持たせるようにして、
軽やかな印象になるよう材料寸法を決定していきました。


木材はヨーロピアンビーチ(ブナ)の無垢材接ぎ板です。
アイアンの黒との対象効果でより木材感が際立つよう、
色が白く、おとなしい木目の木材をチョイス。

とは言え、オーディオやレコードを収納したらほとんど家具は見えなくなってしまうので、
それらを配置した時に綺麗に見えるよう、あくまで主役はオーディオを
主役に持ってくるコンセプトで制作しました。


ビーチの仕上げはオイルです。通常はウレタン仕上げが一般的で、
オーディオにオイル仕上げはどうかとも思いましたが、
無垢材を贅沢に使用していますのでオイルの風合いは良くマッチしますし、
尚且つ無将来的にメンテナンスしながら永く使い続ける為には
オイルによる油研ぎ仕上げがベストとの判断です。

アイアンは生地色、所により黒染め、クリアラッカー仕上げです。
生地、黒染め仕上げですので色むら等ありますが、
アイアンの風合いを強調した仕上げです。

ピタッとしたものであれば黒ウレタン吹き仕上げを
オプションで選択可能です。

下段にアナログを収納し、中段にアンプ等のオーディオ、
上段にはターンテーブルを設置できる寸法にしてあります。

' Technics MK ' シリーズ横置きで設計し(奥行き370mm)設置確認してますが、
' Vestax PDX ' シリーズもメーカーカタログ値365mmとありますのでギリいけるのではないかと。
ターンテーブルはDJ用のものなら設置可能と思います。

勿論セミオーダーで多少の寸法拡張であれば無料で変更可能です。
※奥行きは2〜3cmまでの拡張、長さは30cm位までで高さは10cm位までとなります。

シンプル、タフ、ストレート、とはキースリチャ−ズの言葉。(だったはず、そして以前も引用した気が。。。)
永く付き合うにはこれに限ります。

音楽好きの為の家具、これからもラインナップに加えていきたいです。

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JUGEMテーマ:Three Birdsの家具制作

旋盤による修理

前回の投稿からまたもやだいぶ時間が経ってしまいました。
先月までは自宅の引越しなどが重なりてんやわんやでした。

半年位前の修理ですが、今まで旋盤制作の投稿はしていなかったので
今回は破損したチェアの脚の再制作のお話です。



イギリス60’s、G-planのチーク製チェアの脚です。

ホゾとダボがある接合部がバッキリと破損しています。
こうなってしまうとこの脚を生かしての修理は強度上難しくなります。

ですので今回は脚そのものを作り変えることと相成りました。



旋盤機にセットし、挽き終わった状態です。

ホゾやダボ穴等は旋盤を挽いてからだと制作できない為
部材が水平垂直が出ている製材した直後に予め作っときます。
オリジナルの角度や寸法を出すのは中々難儀しました。

画像で見えるかと思いますが、ホゾ穴等剥き出しの状態で旋盤を挽いてしまうと穴が破損してしまうので
こちらも予め穴に緩めに木っ端を詰めておきます。

旋盤作業自体はさほど難しいものではなく、
刃物を当ててシャカシャカと削っていくだけなのですが、
注意すべき点としては削りすぎる事ぐらいでしょうか。
あと刃物が回転中の材料に噛んでキックバックする可能性もありますので
メガネはしといた方が無難です。
まあよほど変な角度で無理矢理刃物当てない限りはまずありませんが。



塗装されていない部材が今回制作したものです。
お客様によると、十字状の抜きに脚を掛けてしまいその荷重により折れてしまったそうです。



で、塗装をして完成の図、です。

旋盤は複雑な形状で無い限り比較的誰にでも簡単にできる作業ですので
ホビーでやられてる方も多いそうです。

確かに、四角い形から丸く削られ全く別の形状が現れる様子は面白いものです。

アメリカ等欧米では木工旋盤は特に盛んで、
たまに旋盤やってる海外のサイトを覗いてみると
信じられないくらい複雑なモノ作ってる方がいます。

今年は家具の制作より修理やリメイクが非常に多いのですが、
これも時代の流れなのでしょうか。

永く大切に使っていくと言う傾向は大歓迎です。
もっともっとここ日本でも根付いていけば良いなと感じてます。

が、そろそろボリュームのある家具を制作したくなってきた事もありつつ、
今秋はやりがいのある家具製作の依頼があれば良いなと思うこの頃であります。

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Three Birdsの家具修理

Remake of an old desk

気づけば初夏の雰囲気のような暖かさ。梅雨にもなっていないのに。
心地よい気候の日々が続いています。

今年度上半期は修理、リメイクの仕事がほとんどで、ひっきりなしに作業に追われ
嬉しい悲鳴をあげつつ、振り返ってみると今まで修理関係の仕事が
ここまで立て続けに入ってくる事は無かったなあと。

よいもの、気に入ったもの、大切なものを直しながら末永く使う、というのは
Three Birds設立当初からコンセプトとして掲げていた事ですので、
こういった流れは非常に嬉しく感じます。

忙しさを理由に相も変わらず更新をさぼっている訳ですが、
修理前、完了後に記録した画像がありますのでそれをぼちぼちご紹介致します。



修理前のデスク。

ナラ材を使用しており、今から30年ほど前のものとお聞きしております。
作りからすると、恐らく木工所のオーダーメード品ではないかと推測できます。

こちらをコーヒーテーブルへリメイクするオーダーを頂きました。



作業中は画像ナシの為いきなり完成後のもの。

ほとんどの部材を再利用できた為、リサイズ後エッジ処理や構造変更を施し
若干の調色後ラッカーにて仕上げました。



天板の材料はフラッシュという中空構造の材料だった為、
カットするとエッジ部(ミツケと言います)から中が見えてしまうのでミツケを再度貼り付けるのですが、
そのままだと接着できないので接着可能なように加工後
画像のようにミツケ処理を施します。

地味に大変な作業が幾つかありましたが、
出来栄えには喜んで頂けたので一安心です。

リメイクはできるだけ既存の材料を使用して全く違うデザイン、形状の家具に作り替えることを指しますが、
ものによってはそのほとんどを新しい材料で制作しなければならないこともあります。

その際に重要なのは、オリジナルの家具の中でどこの部材がその家具の主役(顔)になるかを見極め、
主役の部材を生かした形で解体し、制作時にまた主役として活躍してもらう為の
デザインを考えるところにあると考えます。

ゼロから制作することと、修理、リメイクの違いは
家具の背後に歴史やドラマがあるかないかというところが一番の違いです。

新規制作の場合は、将来の物語を想像しながら作業をし、
修理リメイクの場合は背後にある物語を受け継いで未来に繋げる作業、とでも申しましょうか。

いずれにせよ、今後永らく使って頂けることを願いながら、
丁寧に作業することが一番大切です。

ご自宅やご実家に眠っている家具はありますか?

修理によって止まっていた時間を蘇らせて、
またお部屋の一員として迎えるのもアリ、ではないでしょうか。

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JUGEMテーマ:Three Birdsの家具制作

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。

2014年を総括する暇も無く2015年が慌しくやってきました。
今日が初仕事。新たな事に挑戦し続け充実した一年にしたいと思います。

自分で商売を始めてからはげん担ぎの意味もあり神社によくお参りするようになりました。
それまではイベントとしての初詣位でしたが、
新年の挨拶と商売繁盛祈願の酉の市は必ず行くようになり、
行事がなくとも時間を見つけて足を向けることも多くなりました。

また、自宅近くの八幡様しかお参りしていなかったところを、
自宅と仕事場両方の神社に行くことにしました。
やはり神様はその土地に根付いているものですので
(それを氏神様や鎮守様と言うらしいのですが、ウイキペディアでは理解しきれませんでした)
仕事場の小平神明宮にもご挨拶を兼ねて詣でてきた次第です。

買ってきた(買うという表現ではないはずですが)神符を自宅や仕事場に祀るのですが、
祀る作法というのもいろいろと取り決め?があるようで。。。

まあ気持ちの問題ですので失礼のないように、できる範囲で(やりたい範囲で)
感謝の気持ちを忘れずにいられることが一番と思ってます。
怪我なく健康に、願わくば商売繁盛。そんな一年にするべく努力します。

話はガラッと変わりますが、昨年末リリースされたD'Angeloのニューアルバム"Black Messiah"がとても良いです。


14年ぶりのアルバムリリースということなのですが、変態的なグルーブ感は健在で、
じっくり、じっとりと聞き入ってしまいました。
https://www.youtube.com/watch?v=mVsQwJfWzoI&list=RDmVsQwJfWzoI#t=0
今回も強い刺激でやっぱ音楽好きだなあ、と思わせてくれました。

日々漫然と過ごしていると、いつの間にか自分の中で固定された意識の螺旋を
ぐるぐると(忙しく)走り回る事に満足してしまいがちですが、
感性を高く持ち、”いつもと違う事”を意識的にインプットし、
そこから得たインスピレーションをアウトプットし続けること。
それが少々強引でもやり遂げねばならないと思っています。

今年、またこれからの未来は世の中的にも大きな転換期が訪れていると感じておりますが、
何が起きてもドンと腰を据えつつ、大胆に自分自身も変革しながら来る荒波をサバイブ。

さて、そろそろ作業場へ戻ります。
今年も一年、どうぞ宜しくお願い申し上げます。



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ホームページリニューアルのお知らせ

師走です。作業場も冷え込んできてしばれる季節がやってきたなあと実感します。

ようやくホームページのリニューアル作業が終わりリリースできましたのでそのご報告です。

http://www.threebirds.jp/

リニューアルサイトのアドレスです。

元々あったページは修理、リメイクに特化したページにして、
このサイトはヴィンテージやオリジナル、オーダーメードなどの
販売を主たる目的にしております。

これから元あったサイトのリメイクに取り掛かる予定ですが、
ひとまずこちらからのリリースとなりますので是非ご覧下さい。

新しいサイトには在庫の今まで掲載できていなかった商品を全てアップしております。
数こそ少ないですが、アーコールを中心としたヴィンテージ家具がございますので
お探しの方は是非ご確認頂ければ幸いです。

話は変わりますが、先日うちの工房に以前同じヴィンテージ家具屋で一緒に働いていた
元同僚T君が自分の椅子を直しにやってきました。



デンマークのアームチェアのアーム部が目切れを起こしてしまったので、
その割れの木部補修を私が直し、ついでにT君自身で再塗装修理をしに来た訳です。

彼は今家具ではなく、広告関係の仕事をしているのですが、
「やっぱり手を動かすのは楽しいなあ。」としみじみしながら作業しておりました。

自分のチェアの塗装が終わり、乾燥している間に私がやっていた椅子の修理を手伝ってくたのですが、
写真はその時のものです。

全部で7脚ある内の一番状態の良いものをやってもらったのですが、
ブランクはあるものの手際よく作業を進めていく姿を見て
技量があるだけに勿体無いなあと思いつつも人生色々、
現在彼は2次元のデザイン分野で活躍しています。

普段は一人で作業しているので、久々に人がいる中での仕事は非常に懐かしい感覚で、
昔はこうやってT君と二人でどーでもいいくだらない事をしゃべりながら、
しかしながら楽しく仕事してたなと私も何だか感慨深い気持ちになりました。

仕事場で一番重要になってくるのはやはり人間関係だと思います。
私もいくつかの職場を経験してきましたので良く分かります。
そういう意味では現在は人間関係から来る外的要因ストレスは皆無ですが、
何をやっても、結果も責任も全て自分自身にあるのが自営業。
責任重大ですが、やりがいも比例してついてきます。

因みに一番状態の悪かったチェアは現在こんな感じです。



ハタガネという工具で締め上げ、アーマード何ちゃらガンダムの様な風体です。

今年もあとわずか。
良い仕事で今年を終われるよう頑張ります。

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Three Birds 山田俊太
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repair of a vintage furniture

東京では穏やかな秋空が広がっており、
ここThree Birds工房もゆったりと作業をしている日々です。

しかしながら台風による浸水被害や土砂災害、つい先日には御嶽山の噴火等
最近の日本を取り巻く天候は全く穏やかではありません。

恐らく大規模な気象、地殻変動が訪れている時期に差し掛かっているのでしょう。

関東、東海地方の地震の事もありますし、
常に準備をしておかなければと
ニュースを見るたびに気を引き締め直しています。

さてさて、今回はイギリス、アーコール社の修理について、
さらにはヴィンテージ、アンティーク品の修理について
思う所を書いていこうかと思います。



これはアーコールのネストテーブルですが、
天板の接ぎ部が劣化し接着が切れてしまっている状態です。

この場合は接ぎの断面を鉋でフラットにし再接着をするのですが、
フラットにする作業時に削り過ぎると形そのものが崩れてしまうため
できる限り切削作業を抑えつつ、精度を出す事が重要です。



削り完了。

次に接着作業に入るのですが、天板の形状はラウンドしているため
そのままでは圧着工具を掛ける事ができないので合板で治具を作り、
しっかりと圧着できるように準備します。



この様な感じで圧着、固定します。

接着できたら塗装修理に入ります。

実は写真の状態では剥離、サンディング後になり、
エルム(楡)材の生地が出ていますが
元は焦げ茶の塗装が掛かっているものでした。

アーコールの濃い塗装のものは、
基本的には完全に剥がせばナチュラル色での再塗装も可能ですが、
モノによっては塗装が生地に深く浸透してしまい
サンディングを掛けてもシミのように残ってしまう事があります。

そればかりはやってみないと分かりませんので、
アーコールに限らず濃い塗装の家具全般、
ナチュラル色に再塗装をお考えの場合は注意が必要です。



上が無塗装状態で、下二つがシェラックニスを2〜3発掛けた状態です。
このテーブルは目立つ程のシミは残りませんでした。



トップコートのラッカーを入れ完成した状態です。

次にアーコールチェアの修理についてです。

アーコールのチェアの構造は丸ホゾにクサビを打ち込んで固定しています。
ですので、単純にホゾ部を補修してボンド圧着固定だけでは本来の強度は得られない為
クサビの打ち直しが必要となります。
それ故、一般的なホゾもしくはダボ構造のチェアの補修よりも手間が掛かる構造です。



まずはこのようにバラバラに解体します。



クサビはこのように再制作します。



クサビ打ち込み後です。
しっかりとクサビが効いて初めて本来の強度が復活します。

アーコールの修理についてでした。

先述で再塗装について少し触れましたが、
引き続き古い家具の塗装修理について私なりの見解を書こうかと思います。

今日の日本においてのヴィンテージ、アンティークの塗装修理は
サンディングまで施した完全な塗り替えの塗装方法か、
もしくは塗膜剥離、木地調整作業無しでワックス、オイルがけのみの方法が主流になっております。

どちらも長所、短所はありますが、
サンディングまで掛ければコンディションの良い家具であれば
新品に近い状態まで持っていく事が可能です。

逆に木地調整無しでワックス、オイルを上塗りする方法であれば
経年による表情をそのままに残す事ができます。

但し、短所としてサンディングしてしまうと経年の表情全てを削り落としてしまう点があります。
それは、ヴィンテージ、アンティークとしての価値を根こそぎ落としてしまうと言う意味になります。

また、突き板(無垢材を0.25mm〜0.4mm程度に薄くスライスしたものを合板に貼り合わせた材料)を
使用した家具にサンディングを掛けると当然突き板は更に薄くなってしまいますので、
その後の塗装修理は一層難しくなります。

また、削り落とす事によりオリジナルの形状は必ず甘くなります。
フォルムを考え抜かれて作られたデザイナーものなどは、形状の変化は特に致命傷になります。

家具の歴史が永いイギリスなどでは、古い家具の塗装修復方法で
サンディングを選択する事はまず無いそうです。

では、剥離、サンディング作業をせずメンテナンスワックス等を
塗膜上から塗って終わりにすれば良いかと言うと、単純にそうとも言い切れません。

そもそも何故木材に塗装を施すかと言うと
見た目の美しさを引き出す事は勿論の事、木材の劣化を防ぐためにするものです。
木材の劣化進行を防ぐ代わりに、塗膜は外気や紫外線に触れ必ず劣化します。
塗膜の劣化を放っておくと次に木材自体が劣化し始めます。

ですので、塗膜の劣化が認められた場合は再塗装修理は必須となります。

塗膜コンディションが良い場合はメンテナンス剤の塗布のみでも構いませんが、
劣化している場合はメンテナンス剤のみでは間に合いませんので
新たな塗料(オイル、ラッカー、ウレタン等)を塗布する事になります。

ワックス等のメンテナンス剤は塗膜としては弱い為、それを塗布するだけでは再塗装にはなりません。
メンテナンス剤はあくまで日々のお手入れで使用するのが基本的な考え方になります。

塗料を塗布するには必ず下地処理が必要になります。
塗装用語だと(足ツケ)と言ったりもします。
下地処理とは、元の塗装を剥離し、木地を荒らしてあげて塗料の乗りを良くする事です。

この作業なしでは美しい塗装は望めないため、
必ず足ツケをしてから新規塗料の再塗装となります。

私はこの下地処理方法がヴィンテージ家具の再塗装で一番のキモになると考えております。

ではどのようにするかと言いますと、
古い塗膜を剥離剤にて剥離後、もしくは剥離中にサンディングペーパーは使わずに
スチールウールや樹脂製のウールを使い木地処理をする方法が最善、ベストと考えます。

この方法であれば木地を全て剥がす事は無く、尚かつ下地処理もできます。
要するに、古く劣化した塗膜を剥がしながらも木地を侵さず
新たな塗料を塗布できる下準備ができると言う事です。

勿論サンディングペーパーを使わないためシミや傷などは残りますが、
それこそが経年、言わば時代の価値そのものですので、
考え方としては、経年の表情を新たな塗料で再度閉じ込めてあげる、
と言った感じでしょうか。

勿論仕上がりのイメージや好みは人それぞれだと思いますので
ご希望であれば上記のアーコールのようにサンディングまでかけて
ピカピカの仕上がりにも対応しますが、
ヴィンテージの考え方としてこの様な事もあると
頭の片隅にでも置いていて頂ければこれ幸い、です。

長々と真面目に説明してしまいましたが、
家具に限らず、家や車等々、ヴィンテージ品やヴィンテージ修復の概念が日本にも根付き、
永く大切に受け継ぎながら使っていくというムードができていけば
素敵だなあと思う次第であります。

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Three Birdsの家具修理

ショーケース製作

久々の更新になります。

夏も終わりだいぶ涼しくなり秋めいて参りました。

今年の夏は海にも山にもフェスにも行かず
工房にこもりっきりでひたすら家具の製作をしておりました。

製作したものは店舗什器です。

k.uno(ケイ、ウノ)さんと言うオーダーメードジュエリーを中心とした
全国展開されているジュエリー店のショーケース2台を
デザイン、製図から製作まで全て担当させて頂きました。

 







材料はブビンガで、突き板と無垢材を組み合わせ、
厚物の無垢材をふんだんに使いました。

ショーケース内にはLEDを仕込んでいます。

と、文章にすると簡素になってしまいますが、
製作中はあらゆる箇所、工程において苦労、工夫の連続でした。

表面は全てブビンガでできていますので、
染色はせず木本来の美しい木目、色味になってます。

エッジ部はモールディング加工をしてクラッシック且つ高級感を出してます。

苦労の分だけ納品した時は感慨深いものがあります。

納品までに様々な方々の助力があり何とか無事設置できました。
先輩や友人、お店のスタッフの方を含め本当に感謝、感謝です。

ついでに、と言っては何ですが、普段の自分の仕事(主に木工)からは
ちょっと変わった製作物があるので紹介させてください。
これは春頃納品したアイアン製の看板です。



国分寺にあるウイスキーとシガーのお店の看板です。

文字はステンをレーザー抜きし、
その他をアイアン溶接組、ウレタン仕上げです。

先日デザインと製作依頼をしてくれた友人と一緒に立ち寄ったのですが、
普段は絶対に飲まないような旨いウイスキーと共に葉巻を燻らせるなんてことは初めてだったので
なかなか面白い夜になりました。

たまーに自分へのご褒美的な感覚で立ち寄れればいいなあ。

さてさて、今年も終わりが見えて参りました。

ブログアップの度に書いているような気もしますが、一年が本当に早いです。
いや、ほんとうに。

この早い時の流れの中でどれほどの結果を積み重ねていけるか。
夢、計画、イメージ等いろいろありますが、
リアリティーを持った感覚で実現に持っていくエネルギーは常に持ち続けなければならないと強く感じます。

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JUGEMテーマ:Three Birdsの家具制作

天板塗装の方法

皆様如何お過ごしでしょうか?
バーズ工房の事務所(中二階)の温度は既にえらい暑さになって参りました。

今年に入ってから手を休めることなく修理、制作に追われる毎日でしたが
ようやく作業予定も若干ですが一段落となりこうして日記を書いております。

そんな中春にかけてオーダーで制作させて頂いたテーブルがあり、
今回は天板の塗装方法の違いについて書いてみようと思います。


こちらはナラで制作したダイニングテーブルです。
お客様のご希望で作業台のような無骨なデザインにして、
濃い目の色でヴィンテージ感のある仕上げにしております。

色ムラ等抑える為、通常塗料はガン吹きでフィニッシュするのですが、
今回はヴィンテージ感を出す為に、ダークオーク色のステイン(着色剤)で色調整後
敢えて手作業でシェラックニスを塗布し、オイルで仕上げました。

ステインの色調整後に手作業(刷毛塗り及びタンポ刷り)でシェラックニス等を塗ると
ステインが引っ張られ色むらを起こすことがあります。

今回はその現象を敢えて行いアジのある表情にしてます。

ナラ柾目に表れる虎斑模様と相成ってアジのある美しい仕上がりです。

因みにこのテーブルはベンチもセットで制作させて頂きました。


もう一つはスリーバーズオリジナルアイアンテーブルです。

オリジナルの天板はナラで板接ぎをせず板を並べてあるデザインなのですが、
今回はセミオーダーで板接ぎによる一枚板バージョンです。

こちらは着色後手作業ではなく、ガン吹きによるシェラックニス塗布、オイルフィニッシュです。

色むらはなく、フラット感のある半艶位の美しい仕上がりです。

着色の色味にもよりますが、この二つの塗装の違いが分かりますでしょうか?

この様に作業工程を変更したり塗料を変えたりして
お客様のイメージにできる限り近づけていきます。

二つのダイニングテーブルは納品後お客様にも喜んで頂き、ホッと一安心。
家具職人が一番嬉しい瞬間でもあります。

その他にもオーダーの家具を作りましたが
それはまたの機会にご紹介できればと思っております。

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メディア掲載のお知らせ

春はもう目の前です。暖かくなってきて気分も良い半面花粉が例年通り襲ってきます。
ただ今年は花粉量はだいぶ少ないようで、今のところちょっと目が痒い程度でおさまってます。

今年に入ってから有り難いことに目が回るほど忙しい毎日を送っていますが
これも消費税増税が少なからず原因としてあるのでしょうか。

今月4月号掲載の宝島社「大人のおしゃれ手帖」に、
今回はチェア座面張替え及び木部メンテナンスの方法を説明する特集で取材をして頂きました。



宝島社さんのホームページから画像を拝借。
URL : http://tkj.jp/osharetecho/

編集部、ライター、カメラマンの皆様、どうも有り難うございました。

チェア座面の張替えは道具や材料を揃えるのが大変だったり、
張り上がりのクオリティーを上げるには作業内容の細かい箇所まで
注意をしなければならなかったりとこれはこれで中々難しくはありますが、
それを含め楽しんでできる様であれば是非チャレンジしてみてください。

また、メンテナンス剤も弊社に在庫しておりますので
家具のメンテナンスをお考えの場合はその方法と共にお問い合わせ頂ければと思います。

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